一世紀ぶりに蘇る「イムゲー」復活の物語
かつて芋の栽培が盛んだった沖縄に、
イムゲーと呼ばれる芋の地酒があったー。
改めて考えてみれば、
それはごく自然の流れだったのです。
これだけ多様性が叫ばれている時代に、
「沖縄の酒も泡盛一辺倒では面白くないじゃないか」
という思いがありました。
歴史をさかのぼってみると
実は沖縄にもいろんなお酒があって、
イムゲーはその中でも庶民に一番愛されたお酒でした。
沖縄にそんな地酒があったことにまず驚き、
試飲してまたびっくり。
「昔の人はこんなに
おいしい酒を
飲んでいたのか!」と。
考えてみると、
泡盛はもともと本島首里の酒ですが、
実は各離島にも本島の各地方にも独自の酒文化があったわけです。
その沖縄文化の多様性を体現する「イムゲー」を復活すべく
2015年より、泡盛酒造所3社と沖縄県工業技術センターが共同研究を開始しました。
そして、技術を確立した2018年10月
満を持して「IMUGE.イムゲー(芋酒)」の記者発表を行いました。
100年ぶりに復活した
口に含んだ瞬間、甘藷(琉球芋)に由来する
柑橘の爽やかな香りと果実・花のような華やかな風味。
次に、バニラやカラメルのような甘くて重厚な風味が来ます。
飲み口は軽く、黒糖焼酎のようなキレ。
…試飲したあなたもきっと驚くでしょう。
「えっ、
当時のうちなんちゅーは
こんな美味しい酒を飲んでいたのか!」
と。